【撮影】巨大ポラロイド写真譚
話を聞いた時から面白そうだったので3ヶ月ぐらい前からずーっと気になっていた授業で、ここでも数回触れている、20x24ポラロイドカメラのワークショップへ行ってきました。
当日、スタジオに入った瞬間に感じたのは、目の前にあるカメラの大きさ。大きさと重さは事前に聞いていたのですが、実物には想像を遥かに上回る存在感がありました。というか、1週間経った今でも、自分の背丈よりも背が高くなるカメラに対する強い印象が全く消えないぐらいです。
カメラも出てくるプリントのサイズもビックリでしたが、それに加えて現像手順や出てきたポラロイドプリントの画質ももちろんビックリでした。
撮影後プリントを取り出すまでの手順や現像プロセスなどは、一般的に使われている4x5サイズの59フィルムと全く一緒でした。印画紙の大きさのためフィルムが最初からパックになっておらず、カメラの中に別々に配置された印画紙とフィルムが別々に収まっていて、薬品パックは木箱の下の方、プロセス用ローラーのすぐ上にストックし、フィルムと紙がローラーを通る時に間に挟まるようになっています。
モーターの力で木箱から下に出てきた撮影済みのプリントの現像時間は巨大プリントでも1分。そしてこれまた普通のポラロイドと同じ薬品臭を持つ黒いフィルムを剥がすと・・・
出てくるプリントは、59フィルムの銀粒子の細かさをそのままに20インチx24インチに拡大した、今までに見たことも無いような滑らかな高画質写真。イメージそのもののクオリティに目をつぶれば、先日触れたLori Nixの作品(8x10のネガを20x24に引伸し)の粒子感のなさにも勝る滑らかさ。それでも輪郭はしっかりと出ていて、これまたビックリ。
撮影終了後、出てきたプリントを前にデジカメで写真の写真を撮ろうと思いましたが、フレーム内にスケールを置くことで比較できるサイズはともかく、デジカメでは粒子感の無さを残せそうでは無かったので撮りませんでした。こんな時に限っておバカな写真を撮ったので、なんとかしてここでお見せするための手段を考えてみますが。
プリントだけでなく、間違いなく1枚65ドル+スタジオ代払うだけの価値はありますので、チャンスと財布に余裕がある方は、サンフランシスコとアメリカ東海岸だけでなく、東京と大阪にも同型のカメラがいらっしゃるようですので、歴代大統領も撮られたカメラを使って遊んでみるのも楽しいかと思います。